Cigalette through Half/シガー・スルー・ハーフ
Johnson Productsより製品として発売
 

演者は客から1枚の銀貨(アメリカのハーフダラー)を借り、Spellbound Positionで保持します。その銀貨に紙巻きのタバコをこすりつけていると徐々にタバコがコインにめり込み、ついには貫通してしまいます。この状態を客によく示してから、今度は徐々に抜いていき完全に離します。タバコに切れ目はなく、コインにも穴などあいていません。最後にタバコと銀貨を相手に渡し、調べてもらいます。

上記の手順は一例。貫通している状態で火をつけ、タバコを吸うなどの演技も可能です。

Johnson Productsの製品は非常に精巧で、演技の中で用いられる限り(例えばテーブルに置いて凝視されたりしない限り、という意味ですが)目の前にGimmickの可動部分が露出していても、それが“見える”ことはまずありません。

いくつかのメーカーがCigalette through Halfを製作していますが、現象を起こすための基本原理は同一です。ただ、例えばタバコを抜き取ってから即座に裏面も見せたいといった要求を満たすためにExpanded Shellと組み合わせたものや、より複雑なGimmickを組み込んだ製品などもあります。また、ハーフダラー以外でもクォーターやイングリッシュペニー、ポーカーチップを加工した製品なども、製作・販売されています。


(参考)

◆ Booklet
・Derek Dingle「New Wave Cigarette through Quarter」『Richard's Almanac日本語版 Vol.3 No.35&36』(安崎浩一訳/マジックランド)1997
・二川滋夫「シガー・スルー・コインの使い方」『マジックハウス Vol.1』(二川滋夫編/マジックハウス)1991

◆ Video
・David Roth「Cigarette through Quarter」『David Roth's Expert Coin Magic... Made Easy ! Volume10』(A-1 Multimedia)1996