行き当たりバッタリ強行軍・三内丸山遺跡ツアー(2001/09/24)


コトの始まりは、秋の彼岸の墓参りだった。俺の実家は、宮城県の塩釜というところなのだが、久々に墓参りに行くにあたって、せっかくの3連休にただ墓参りだけしてトンボ帰りというのももったいない…という話になり、
 「じゃ、青森でも行こう!」
と意見がまとまった(笑)。実家には「仕事の都合で…」と方便を使い、9/23の夜に塩釜を発ち、北へと向かうことにした。…が、いつも行く度にいろいろな料理をふるまってくれたりして、必要以上に親切にしてくれる叔父さん夫婦の情にふれると、そんなウソをついて自分らで旅行を楽しもうというコトに、ものスゴい罪悪感を感じてしまった(T∇T)。「いつものコトとはいえ、こんだけ優しくしてくれるんだったら、ヘタに気をつかわないで素直にもう1泊しときゃよかったかな…」と思いつつ、後ろ髪をひかれる思いで下りの新幹線に乗り込んだ。

実はその前日(9/22)、仙台駅のびゅうプラザで、中継地点となる盛岡のホテルを予約しておいたのだった(^^;)。そればかりか、みどりの窓口で24日復路の盛岡から仙台までの新幹線の指定席も確保しておいた。
だが、実はこの時点でかなり時間的にいっぱいいっぱいだった(爆)。24日は、帰りに仙台でカミさんの友達と会う約束があったため、それに合わせて列車の時間を組むと、青森発14時30分の「はつかり」に乗らねばならない…。でも「盛岡を朝イチの特急で出れば何とかなるだろう」と、その時は考えていた。

行きに乗った「はつかり1号」 しかし翌日。東北本線の時刻表を確認して愕然。青森行き特急「はつかり」の始発は、盛岡発8時26分。東北新幹線との接続が第1使命であるのだから致し方ないのだろうが、7時台始発というのを考えていた俺としては、ここでひとつ予定が狂った。
盛岡から青森までは、「はつかり」で約2時間20分。しかし、東北新幹線で盛岡から同じ時間だけ走れば、最速達列車なら上野までついてしまう(爆)。新幹線の利便性(と功罪)を改めて痛感したのだった。
青森到着は10時40分。すぐに駅前のバスターミナルに向かい、遺跡行きのバス乗り場を確認する。ほどなくバスが来てくれたので、1も2もなく飛び乗った。…が、それからが長かった。途中で2ヶ所ほど道路工事をしていたせいもあったのだが、思いのほか遺跡までは時間がかかり、バスの終点である三内丸山遺跡に到着したのは11時半(爆)。帰りのバスの時刻をチェックしてみると(←知らない土地では移動手段の確保は絶対)、13時40分のバスで遺跡を出ないと帰りの「はつかり」に間に合わない…。というコトは、実質遺跡を見学できる時間はたったの2時間
「えーい、こうなったら時間ギリギリまで見倒したるわー!」と思い直し、ずかずかと遺跡内へ向かっていったのであった。

謎のタワー。デカい! 案内所横の通路を通って遺跡内へ入ると、…広い!広大な敷地の中に、復元された竪穴式住居がぽつりぽつりと点在している。縄文人のゆったりした空間の使い方に「ゼイタクだなー」と思いつつ、その竪穴式住居をことごとく見て回った。だが、当然ながらどれもこれも縄文人の体格に合わせて造られているから、俺にとっては入口からして低いし狭いし(笑)。入る時は気をつけているからいいのだが、出る時には思わず油断して、頭を何度かぶつけてしまった(←学習能力なし)。
遺跡そのモノは、敷地が広いものの、展示物自体はさほど数が大量にあるといワケではないため、2時間の間にじっくりと全てを見てまわるコトができた。復元できない遺構や発掘された地層などは、保存用の建物をしつらえてあり、見学と保存の両方にちゃんと配慮が行き届いている。ただ、その保存用建物は空調があまり効いていなかったため、ちょっと長く見学しているとかなり暑くなってくるのには参ったが(この日は好天で、恐らく青森でも25℃を上回ったのではないだろうかと思う)。
そして、この遺跡の象徴とも言うべき、巨大な6本の柱。「建物だ」「いや儀式用のモニュメントだ」などと諸説紛々のシロモノ(遺跡側では、現在のところ「建物説」を取り、中に床を設けた状態で復元している)だが、それをこうして目の当たりにするとやはり非常に大きい。写真を見ていただくと解るが、身長183cmの俺と比較してこれだけ大きいのだ。ことほど左様に太く大きい柱を切りだし、それを(どのような目的でかは知らないが)地面にうち立てた縄文人のスゴさに、ただただ感心するしかなかった。

帰りだが、行きと比べるとスムーズに青森駅までたどり着き、「はつかり」発車30分まえにホームへ。自由席車両の位置にあまり人が並んでいなかったおかげで、しっかり盛岡まで座席を確保するコトができた。…だが、さすがに過密スケジュールを組んだムリがたたったのか、八戸を過ぎたあたりから意識はぷっつりとトび、気がついた時には盛岡までわずか数駅というところだった(爆)。にもかかわらず懲りていないこの2人は、
 「次は時間に余裕をもって、浅虫温泉や恐山にも行ってみよう!」
と企んでいるらしい(激爆)。今度は「トレン太くん」使うかな(^^;)。

ちなみに、遺跡に到着したとき、駐車場にはツーリングの一団とおぼしきバイクが5台停まっていた。いずれも首都圏のナンバーをつけた大型バイク(ZX-9R、XJR1300、イナズマ1200、ドラッグスター1100、VN-15)。「これから自走で関東まで帰るんだろうか?大変だァ」とも思ったが、それ以上に
 「こんないい天気の日にバイク乗りやがって、うらやましい。…俺に乗せろ!!」
と意味不明の逆ギレ気分だったのは言うまでも…ない?(自爆)




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