その4(12/31〜1/3・プララン島滞在その2〜帰国)
プララン島滞在3日目は大晦日。翌日は元旦であるため、ほぼ全てのショップがシャッターを下ろしたままとなってしまう。よって、土産を買うチャンスはもうこの日しかなかった。
そのため、朝食をとってまず最初に向かったのは、ホテルのすぐ近くにあるスーベニールショップ。だが、今ひとつピンとくるアイテムがない。唯一、セイシェル名物のリキュール『Coco D'Amour』(セイシェルのみに自生する植物・フタゴヤシの実をかたどったボトルに入ったリキュール)があったが、値段が表示されておらず、持ち合わせに自信のなかった俺はそこで買うのをやめてしまった(このせいで翌日まで苦労するハメになったのだが)。
結局、そこからもう少し先にあったスーパーマーケット(といっても日本のコンビニにも満たない小さな店)に入り、お徳用サイズのバニラティーを購入。カミさんは、地元のスナック菓子を会社の同僚への土産として大量に購入。チーズ味のライスパフみたいなヤツだったのだが、これがまた「いかにも」な色(笑)。着色料が合成なのかどうかは知らないが、日本ではちょっとムリめかな?という感じだった(^^;)。
このプララン島には、セイシェル国内で2ヶ所しかない世界遺産のうちの1つがある。島の真ん中を占める国立公園・Vallee de Mai がそれだ。世界でもセイシェルだけ・セイシェル国内でもこのプララン島だけに自生する珍しい植物、Coco de Mer(フタゴヤシ)が集中して林立する場所なのだ。
『Bitter Lemon』を飲みつつ(爆)待っていると、ようやく雨も上がってきた。むせ返るような高い湿度の空気の中、入園チケットを買ってようやく公園の中に入る。園内散策コースは先ほどまでのスコールでぬかるんでおり、歩くのにはかなり条件が悪い。サンダルで来なくてよかったとつくづく思う。
ひとしきり休んだ後は、公園の北エリアを周回するコースを回って入口へ戻る。相変わらずむせ返るような空気に包まれながらも、大自然をすっかり満喫しながら管理事務所の所まで戻ったのだった。
そんなこんなでホテルに戻ってきた頃にはもう夕方。近隣の店もほとんどシャッターを下ろしてしまい、結局『Coco D'Amour』は入手できず。翌日は元旦で、どこの店も閉まっているコトが予想されたため、『Coco D'Amour』を買うのはもう不可能かと思いちょっとがっくりきてしまった。
夕食後、この日は“New Year's Eve”というコトもあり、日付が変わるまで夜通しバンド演奏つきでパーティー状態。俺らもそこへ行って盛りあがろう!…と思ったのだが、この日も満腹になるとともに睡魔にノックダウンさせられてしまった。23時半にいったん目が覚めたにもかかわらず、次に気がついたのは翌日の朝(核爆)。記念すべきセイシェルでの年明けの瞬間は、爆睡状態だったとさ(T∇T)。
翌日−1月1日は、プララン島からマヘ島への移動。シンガポールへの帰りの飛行機が10時50分離陸のため、前日はどうしてもマヘ島滞在とならざるを得ないのだ。フロントの人にお礼を言い、MASON'Sのバスに乗り込んで空港へ。そしてマヘ島へ戻ると、
空港の売店で『Coco D'Amour』を売っているではないか!
たぶんここを逃したらもう入手チャンスはないだろうと思い、1も2もなく購入。200ルピーだか400ルピーだかと結構高価だったが、どうにか手に入れるコトができてひと安心だった。
マヘ島での最後の1泊は、Coral Strand というホテルに滞在。マヘ島のメインビーチともいえる Beau Vallon に面したリゾートホテル。この旅で初の、バスタブ&エアコン付きの部屋(笑)。だが、ホテル規模の割にサービスはよくなかった。全体的にヨーロピアンびいきな雰囲気のあるホテルマンの応対もさるコトながら、当日の夕食の際は、客の多さに対してフロアスタッフの数が圧倒的に少なすぎ。ドリンクや灰皿がほしくて声をかけても、いつまでたっても頼んだモノを持ってくる気配すらない。2人そろってここでは結構イヤな思いをしたので詳細は省くが、最後の最後でちょっとばかりミソをつけられた気になった。料理はセイシェルのホテルの例にもれず美味だったが…。
そして翌日。ついにセイシェル出国の日。俺らとは別のホテル&コースを手配したグロリアのお客さんとともに、セツ子さんから出国手続きの説明を受ける。しかし、去り難き思いはともに強く、説明も半ば上の空だった…。
空港のアナウンスが、シンガポール行きの搭乗手続き開始を告げる。名残惜しい気持ちを抱えながら列に並ぶ俺たちを、セツ子さんが見送ってくれた。俺は、財布の中のありったけのルピーコインをセツ子さんに渡しながら、その手をしっかり握りしめ、精いっぱいの謝辞を述べた。
素敵な時間を提供してくれたコトに対する感謝の気持ちを込めて。
やがて、定刻通りに Air Seychelles のボーイング767はシンガポールへ向かって離陸。楽園の日々は、本当に終わりを告げたのであった。
往路と違い、帰路のチャンギ空港でのトランジットタイムはわずか1時間15分(爆)。免税店でちょっと買い物をしたらあっという間に成田行きのJALの搭乗時間が来てしまった。
真冬に似つかわしくない「東京ディズニーリゾート」カラーリングのボーイング747は、6時間ほどのフライトで俺たちを現実の世界−氷点下の成田空港へ連れてってくれた(笑)。
長いようで短い『この世の果ての楽園』のお話はこれにて。
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